Capitol Records
1943年7月に作詞・作曲家のJohnny Mercer (1909-1976) と仲間のプロデューサー Buddy DeSylva (1895-1950) そして当時 LA 最大のレコード店 Music City のオーナーだった Glenn Wallichs (1910-1971) の3人によって LA Hollywood で創設された。
2枚目に発売した Ella Mae Morse の “Cow-Cow Boogie”が大ヒットするという順調なスタートを切り西海岸最大のレーベルに成長する。
Nat‘King’Cole や当時前衛といわれた Stan Kenton がヒットを飛ばした。そして1953年には Frank Sinatra が Columbia から移籍してくる。
女性ヴォーカルも Judy Garland, Martha Tilton, Andrews Sisters, Dinah Shore, Jo Stafford, Peggy Lee, June Christy などが所属した。
116 Trav’lin’ Light
- Capitolへの録音はこの一曲のみ。
Lyric : Johnny Mercer
Music : Jimmy Mundy & Trummy Young
12th, June 1942
CAP-30-A
I’m trav’lin’ light
Because my man has gone
And from now on
I’m trav’lin’ light
He said goodbye
And took my heart away
So from today
I’m trav’lin’ light
No one to see
I’m free as the breeze
No one but me
And my memories
Some lucky night
He may come back again
But until then
I’m trav’lin’ light
- クレジットでは1943年の作品。
LA にいて仕事がなかった Billie はこの吹き込みを行い、Paul Whiteman から75ドルを受け取った。同じく元々の作曲者の Trummy Young も75ドルを受け取った。この録音は二人とも「とっぱらい」で印税など入らない契約だったため、それを愚痴る口実に150ドルは一夜にして酒に消えた。結局、New York までのバス代を Billie の母親に工面して貰うことになった。
- 7月31日から始まる音楽家協会の録音ストライキ直前の貴重な録音となった。
- 「彼はサヨナラといって私の心を持って行ってしまった。だから今日からは何も持たない身軽な旅をするの、風のように自由に」
こちらがオリジナル盤。議事堂の書き込みが緻密で下まで絵があり、字体が違う。盤も厚く重い。私もこの初期盤の存在をつい最近先達に教えて貰い運良く直ぐに入手出来た。
又、オリジナル盤のクレジットには Trummy Young の名がなく、後から Johnny Mercer に泣きついたという逸話に符合する。
Billie Holidayは契約の関係からラベルには ‘Lady Day’ と記載されている。
(この場所(3時方向)に’Vocal by Laday Day/Trombone by/Skip Layton’と記載されているものもあり)
- EQ Curve は 400/-12
- PERSONNEL
Paul Whiteman cond; Monty Kelly, Larry Heill, Don Waddilove tp; Alvy West, Danny D’Andrea, Lennie Hartman, plus one unknown sax; Skip Layton, Mirray McEachern, plus one unknown tb; unknown strings; Buddy Weed p; Mike Pignatore g & bj; Artie Shapiro b; Willie Rodriguez ds; Billie Holiday vc; June 12, 1942 LA